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ウイルス情報  
最新ウイルス定義ファイルバージョン : 12381
(2015/10/09 17:02)

最新ウイルス情報 : Win32/Induc.A
公開日:2009年8月20日
このウイルスに関する危険度 :■■■■□

定義名称 Win32/Induc.A
シグネチャ検査による結果だった場合 Win32/Induc.A
別名 Virus.Win32.Induc.a (Kaspersky), W32/Induc (McAfee), Virus:Win32/Induc.A (Microsoft)
種別 ウイルス
アドバンスドヒューリスティック検査による結果だった場合 このオリジナルのウイルスを利用した新種、亜種が検出された場合は、「NewHeur_PE」もしくは「Win32/Induc ウイルスの亜種」という名称で警告が出ます。
対応時期 バージョン 4346 (20090818) 以降
影響を受けるプラットフォーム Microsoft Windows
概要 これは、Delphiのコンパイル時に感染するウイルスです。詳しい活動内容については、解説欄をご参照ください。
また、ESET社から本ウイルスに関連したプレスリリースが発行されております。

検出した場合の対処方法

常駐監視を行っている各検査プログラムによって検出された場合は、駆除もしくは削除を行ってください。駆除もしくは削除ができない場合は、Windows のシステムの復元により修復しなければならない可能性があります。

対象のファイルが身に覚えのないファイル名の場合は、そのファイル自身がウイルスそのものである可能性が高いので、駆除ではなくすべて削除をしてください。これにより2次感染、3次感染を防げます。また、自分が作成したデータなどに感染していた場合は、駆除が可能な場合もありますが、駆除のボタンが押せない状態もしくは駆除しても失敗する場合は、すでに元のデータの戻せない状態までデータが書き換えられている場合もあります。この場合もすべて削除してください。(検出したファイル自身がウイルスそのものである場合は、削除を行ってください。)

駆除もしくは削除後、再起動すると再び同じウイルスによって活動が発生する場合は、システムをセーフモードで起動し、検査および駆除・削除を実施してください。

解説での表記(用語)について

以下の説明文では、Windowsオペレーティングシステムがインストールされたディレクトリを%windir% と表記しており、インストール時の設定により異なる場合があります。%windir% のサブディレクトリである"System"や"System32"は %system% と表記しています。

解説


■侵入(インストレーション)について

このウイルスは、自分自身のコピーを作成しません。


このウイルスは、次のファイルのコピーを作成します。(コピー元、コピー先)

%delphi rootdir%\Lib\SysConst.dcu, %delphi rootdir%\Lib\SysConst.bak %delphi rootdir%\source\rtl\sys\SysConst.pas, %delphi rootdir%\Lib\SysConst.pas



次のファイルを変更します。

%delphi rootdir%\Lib\SysConst.pas



このウイルスは、自分自身のソースコードをファイルに書き込みます。


このウイルスは、次の命令を実行します。

"%delphi rootdir%\Bin\dcc32.exe" "%delphi rootdir%\Lib\SysConst.pas"


作成された、"%delphi rootdir%\Lib\SysConst.dcu" には、脅威のソースコードが組み込まれた元のソースコードが含まれています。


次のファイルを削除します。

%delphi rootdir%\Lib\SysConst.pas




■ファイルの感染について

これは、Delphiのコンパイル時に感染するウイルスです。

Delphiのプログラミング言語で記述されたプログラムをコンパイルすると、侵入のプログラムが含まれます。付加されるプログラムコードの大きさは、約5KBあります。



■その他の情報

Delphiの開発環境のバージョン 4、5、6、7が影響を受けます。

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