導入事例（東京大学 情報基盤センター Vol.2）

 最初に、分散システムセキュリティ支援係様の業務内容についてお尋ねしたいと思います。

井爪(敬称略以下同様)：私たちは、教職員や学生が利用するPCのセキュリティソフトや、学術で利用するソフトウェアの配付とライセンス数の管理を業務のひとつとしています。

小薗:教職員から提出された申請書の内容に応じて、ソフトウェアを配付しています。利用しているライセンスに応じた金額を年度単位で負担していただいています。

井爪:セキュリティソフトは、ESETを含む数種類のなかからユーザー側で選択できます。

 ソフトウェアを配付する際には、インストール方法や各種の設定作業をユーザーに案内するのが、大変かと思われますが・・・。

小薗:私たちが配付しているソフトウェアは、製品によってシリアル番号の入力が必要であったり、指定のウェブサイト上でアクティベーションが必要であったりしますので、それぞれの製品に合わせた配付方法をとっています。

井爪:ESETの場合は、ライセンスの設定情報を組み込んだインストーラーを作成して配付できますので、ユーザーの手間は少なくなっていると思います。

 次に、ライセンス数の管理について、お伺いしたいのですが。

小薗:ライセンス数の管理においては、申請により利用者が増える分の把握をするだけではありません。異動などにより利用者が減少することもありますので、使われなくなった分を確認することも重要になります。

井爪：ESETの管理ソフトでは、ひと目で利用中のライセンス数が把握できます。また、クライアントPCのESETのエージェントが最後に管理サーバーに接続した日時を確認することができますので、長期間接続されていないPCがわかります。それらは現在使われていないPCであると推測できますので、ライセンス数を管理するひとつの判断材料になります。

小薗:ライセンス数が足りているか、追加が必要かどうかを判断する際の目安としても役立っています。

 ユーザーからの問い合わせ一次窓口もご担当されていますが、ESETの問い合わせの状況はいかがでしょうか。

井爪:事務システムの管理者から、一度、問い合わせがあり対応したほかは、導入以来ほとんどユーザーからの問い合わせはありません。苦情や問い合わせがないことは、セキュリティソフトでは良いポイントかと思われます。

 導入から2年が経ちます。その間、ESETの契約ライセンス数を増やしていただいてますが・・・。

井爪:現在は、事務システムのPCで利用しているライセンス数が1,600になり、教職員や学生用のPCに配付している分と合わせて、3,000ライセンスを契約しています。2009年の導入当初は、1,600ライセンスの契約でしたので、ほぼ倍増したことになります。

小薗：他のセキュリティソフトからESETに乗り換えるユーザーもいます。

 2011年12月からESET NOD32アンチウイルスが、Mac OS X にも対応しますが・・・。

井爪：学内には、教職員、学生ともにMacのユーザーも多数いますので、Mac版のセキュリティソフトに選択肢が増えるのは良いことだと思います。

小薗：ESETは、管理ソフト上でMac版もWindows版と合わせてクライアント表示できるようになると聞きました。Macユーザー分のライセンス数管理の判断材料が得られるようにもなりますので、その点も期待しています。

 最後になりますが、今後ESET製品に期待されることがありましたらお聞かせいただけますか？

井爪：各パソコンにインストールしたESETのバージョンアップ作業に手間がかかるので、バージョン情報を検出して自動的にバージョンアップができるような機能が追加されることを希望します。

 ありがとうございました。

[取材 2011年11月]